呼吸器内科
このような症状の方は
ご相談ください
症状 | 考えられる呼吸器の病気 | |
---|---|---|
「せき」や「たん」 | かぜ、気管支炎、肺炎 | |
息切れ | 肺気腫、間質性肺炎 | |
ぜん鳴(ヒューヒュー、ゼイゼイ)による息苦しさ | 気管支ぜん息 | |
胸痛 | 胸膜炎、自然気胸 | |
血痰 | 気管支拡張症、肺癌 | |
いびき(睡眠時の無呼吸) | 睡眠時無呼吸症候群 |
肺炎
細菌やウイルスなどの病気を起こす微生物(病原微生物)が肺に入り感染し、肺が炎症を起こしている状態を「肺炎」といいます。病原微生物の多くは空気と一緒に身体の中へ入ってきます。
普通は、人間の身体に備わっているさまざまな防御機能が働いて、これを排除します。
しかし、何らかの原因で体力や抵抗力が落ちていて、病原微生物の感染力の方が上回ると、肺炎になります。肺炎は、がん、心臓病、脳卒中に続いて、日本人の死亡原因の第4位になっている病気です。
高齢者や慢性の病気を持っている方などは、とくに肺炎にかかりやすく治りにくい傾向があるので、予防や早めの治療が重要です。
肺炎の原因
呼吸器には、空気と一緒にウイルスや細菌などの病原微生物が入ってくると、それらをさまざまな仕組みで排除し、身体を守る機能が備わっています。
まず、鼻毛や鼻の粘膜、のどの粘膜で大きな粒子を捕えます。
そこで捕えられなかった小さな粒子が気管に入ると、咳をして勢いよく外へ出してしまいます。
それでも残ったものは、気管支に生えている線毛という細かい毛がこれを捕え、1秒間に15回というスピードで動いて、外へ追い出します。
また、人間の身体には「免疫」によって病原微生物を排除する力が備わっています。
咳や熱が出ている状態は、この免疫が一生懸命働いて病原微生物と闘っている時です。
気道の炎症がひどくなって呼吸器の防御機能を上回った場合や病気やストレスのために免疫力が落ちている時などは、病原微生物が上気道から下気道、そして肺にまで入り込んで感染し、肺炎になってしまうのです。
肺炎の症状
以下のような症状が1週間以上続いた場合は肺炎の疑いが出てきます。
また、食欲不振、倦怠感や悪寒、筋肉痛、関節痛、頭痛などの症状が出ることがあり、呼吸数や脈が早くなります。
- 高熱
- 咳・痰
- 胸が苦しい(呼吸困難)
- 胸が痛む(胸痛)
肺炎の治療
病原微生物を死滅させる抗菌薬が中心です。
肺炎の治療は、最近では優れた経口抗菌薬を用いるのが一般的です。
患者さんの状態によっては外来で飲み薬を中心とした治療も行えるようになってきました。
その他、咳を鎮める鎮咳薬(ちんがいやく)、熱を下げる解熱薬、痰を出しやすくする去痰薬、息苦しさや咳をやわらげる気管支拡張薬などが、症状に応じて処方されます。